庭での稽古|400年の命の巡りを感じながら

私は、先祖代々受け継がれてきた古い家に住んでいます。
記録によると、一族がこの土地に住み始めてから400年以上が経っているとか。
家そのものも増改築を繰り返しながら今に至り、
庭もまた、長い年月の中で育まれた豊かな生態系を誇っています。


400年の歴史と命の巡り

庭には、何気なく生えている草花や、
ひっそりと暮らすカナヘビや虫たちがたくさんいます。
これらの植物や生き物は、庭の環境に適応し、淘汰されて生き残ったものばかり。
季節ごとに訪れる小鳥たちや、どこかから迷い込んできたイタチも、
この庭の命の循環の一部です。

困ることも多いけれど、
この小さな自然界には多くの命が息づいていると感じさせられます。
長い年月を経て築かれたこの生態系を、
これからも守っていかなくてはと思うのです。


庭での稽古の時間

そんな庭の息吹を感じながら、私は朝の稽古をしています
詠春拳の小念頭(Sil Lim Tao)を繰り返し、
合気道のを振ることで、心と体を整える時間です。

庭に立ち、風や葉の音、小鳥のさえずりに耳を傾けながら型を通すと、
自然の中に溶け込むような感覚に包まれます。
まるで、庭そのものと一体になり、
古い家とその周囲に流れる時間を感じているような気持ちになる瞬間があります。


集中とリセットの時間

庭での稽古は、一日の始まりを引き締めてくれる大切な時間。
静かな朝の空気の中で小念頭を繰り返すと、
自然と心が落ち着き、集中力が高まっていくのが分かります。

また、合気道の杖を振る時には、
しなやかな動きと力強さが求められるので、
体の芯を感じながら一つ一つの動きを丁寧に確認しています。


命の巡りを感じながら

庭での稽古を通じて感じるのは、自分もまた、この土地の歴史と命の流れの一部だということ。
それは、詠春拳との出会いにも似た感覚です。

小念頭を繰り返していると、この型が生まれた瞬間や、先人たちの努力がふと感じられる時があります。
数百年にわたって受け継がれてきた技の一つ一つに、無数の人々の試行錯誤と命の巡りが込められていると思うと、自分もまたその流れの中にいるのだと感じ、自然と背筋が伸びるような気がします。

庭の命の巡りと、詠春拳の長い歴史
どちらも長い時間をかけて育まれてきたものであり、
それに触れることで、自分の存在がその一部になっていることに気づかされます。

これからも、庭と共に、稽古を続けていきたいと思います。

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庭で詠春拳の構えをする手元のアップ。自然の中で型を通すひととき。
自然に囲まれた庭で詠春拳の構え。静かな呼吸と共に、型の動きを確かめる時間。

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