夏休みの一大イベントとして家族旅行で行った福岡。宮地嶽神社の風鈴の道を歩いていて感じたこと。
風が吹くとたくさんの風鈴が一斉に鳴り出し、風を受けるしおりが気持ちよさそうに揺れていました。
風と風鈴、技と心
風は目に見えない。けれど、風鈴があれば目に見えない風を「見ること」が出来る。感じて、聞くことが出来る。
武術も同じ。技や形は目に見えるけれど、本当に大切なのはその奥にある「心」や「意識」。
そして自我を消して自然と一体化するなかで、風の静かな動きも音として伝えてくれる風鈴は、目に見えない力がこの世界をうごめいていることに気づかせてくれます。
目に見えないものを確かめる修行
稽古をしていると、何百回も繰り返す動作の中で、ある日ふと「あ、今つながった」と感じる瞬間があります。動作そのものは以前からできていたはずなのに、その奥にある感覚が自分の中に落ちてくる。そのとき初めて「目に見えないものを掴んだ」と思えるのです。
これはまさに、風鈴が風を知らせてくれるのと同じ。目に見えないものを、目に見える稽古を通して確かめていくこと。これこそが修行の意味なのかもしれません。
音に導かれて
風鈴の音を聞きながら目を閉じると、意識が自然と呼吸に向かい、心が落ち着いていきます。余計な考えが少しずつ静まり、体と心がひとつにまとまっていく。
稽古もまた同じで、体を動かすことで心が整い、心が整うことで体もまた自然に動いていくのです。武術とは体を鍛えるだけでなく、心を澄ませていく作業なのだと改めて感じます。
最後に
風鈴が奏でる音色は一瞬のもの。けれど、その一瞬が私たちに多くのことを教えてくれます。
武術の稽古もまた、日々の積み重ねの中でふと訪れる一瞬にこそ、学びや気づきが宿っています。
みなさんは日常の中で、目に見えないものを感じ取った瞬間はありますか?
コメントで教えていただけたら嬉しいです😊
